鍵の種類について

鍵の種類

大昔から、人はさまざまなものを守るために鍵や錠前を使ってきた。宝箱や千両箱はしっかりと閉じられた上で鍵を掛けられ、家の戸も締め切られることになった。
そして、人は家の中で安心して眠ることが出来るようになり、宝物やお金を安心して箱に収めることが出来るようになったのだ。
しかし一方で、鍵と錠前が生まれ、それらが発達していくのにしたがって、人は新しい悩みを持つことになった、と言っていいだろう。鍵を失くすかもしれない、壊してしまうかもしれない、という悩みに。
あるいは、鍵を誰かに持ち去られて悪用されるかもしれない、という悩みに。

そこで、警察は泥棒を取り締まり、鍵屋はさまざまな鍵トラブルを解決するために依頼者のもとを訪れている。
警察は泥棒を捕まえ、鍵屋は開かなくなった鍵を開け、もっと良い鍵と錠前への交換をやってくれる。

「もっと良い鍵と錠前」と書いたことからも分かるように、これらの部品や製品は年々、進化しているものである。ひとつの鍵を開ける技術を泥棒たちが見つけてしまうと、もっと強力な製品が登場する。
それも開けられてしまうようになると、もっとさらに強力な製品が出てくる。そしてさらに……という具合に、進化しているのである。
例えば、その昔、鍵はギザギザしたものだった。そのギザギザが、鍵穴の中の形に合ったとき、ピンが動いて鍵が開いたのである。しかし、このような鍵だと、ピッキングという技術で開いてしまうことがわかった。
針金のような道具を差し込んでカチャカチャと動かすと、ピンを動かす部分に触れる。そして鍵が開いてしまう。それがピッキングである。私たちには、この悪の技術に対向する新しい製品を生み出す必要性が出てきたのである。

そこで登場してきたのが「ディンプルキー」と呼ばれるタイプの物。ギザギザはしておらず、かわりに表面に複雑なくぼみを刻みつけたもので、ピッキング用の道具を鍵穴に差し込んでもピンを当てることが出来ないようになっている。
この製品の登場で、私たちはピッキングによる盗難トラブルから開放されたのだ。

また、さまざまなテクノロジーが用いられて防犯性を高めていくのが鍵の業界の進化である。
例えば、これは自動車のキーだが、「イモビライザー」というタイプの物は、鍵穴に差し込むと鍵と自動車が電子的な暗号を出し合い、それが一致したときに作動するという仕組みになっている。
その反応があって初めて、自動車にエンジンがかかるという仕組みだ。つまり、鍵を複製しただけでは意味がない。まさに最先端の防犯グッズなのである。

このようなさまざまな技術が、鍵や錠前を進化させ、私たちをいよいよ強く守っているのだ。